卒業式がありました

本日、爽やかな晴天の下、卒業式が行われました。
華やかな衣装に身を包み、ちょっと緊張した様子の3年生。

また、下級生は各教室から、画面越しに見届けました。
式中に、オンラインで繋いだ下級生の各クラスは、それぞれ工夫に満ちた一言メッセージを送ってくれました。
そのたびに会場があたたかい笑顔に包まれ、和光中学校らしいほほえましい卒業式となりました。


改めて、卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
以下、3年生代表の作文を、ひとつご紹介します。


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目を発見  3年生 女子

私はこの和光中学校に3年間通い、たくさんの目を持つことができた。そして、たくさんの目を持ったことで私は大きく成長できた。私が一番最初に持った目は、透明人間を見ることのできる目だ。透明人間とは、誰にも気付かれないところで誰かのために行動する人のことだ。私が以前まで当たり前だと思っていたことが、当たり前ではないと気付いた時の驚きはすごかった。例えば、朝登校して窓を開けて換気されているのを見ても、前までは何も思わなかった。いや、窓が開いていることさえきづけなかったと思う。ただ今は、開いていることに気付くことができ、窓を開けてくれた人への感謝とそのことに気付けた自分への嬉しさがこみ上げてくる。そして、今度は私が透明人間になりたいと思うようになった。初めてだった。それまで私は、誰かの前に立ち誰かに気付いてもらう目立った行動をするのがかっこいいと思っていた。だけど私は、透明人間になりたいと思った。誰かに気付いてもらわなくても自分から行動できる人に憧れた。何か見返りを求めるわけでもなく、自分のためでもなく、誰かに気付いてもらわなくても行動できる人は本当に強く優しい人だと思ったから。自分の立場や自分の利益だけを考えるのではなく誰かのためにという考え方が私は強く優しい人にしかできない考え方だと思った。
二つ目に持った目は、世界を見る目だ。今まで関心のなかった世界のニュースに少しだが興味を持つようになった。少し世界も広がった。意識も考え方も変わった。私は学べる目を持った。この目を持った私は、小さなことに気付けるようになった。例えば、スーパーでアイスコーナーに行った私はよくアイスのパッケージに書いてある種類別というところを見るようになった。和光で授業を受けるまでは、アイスに種類があることを知らずその背景になにがあるのか考えもしなかった。しかし、授業を受けてからは植物油脂とはなんなのか、それが熱帯雨林やそこに住む動物にどう影響を与えているのか考えるようになった。そしてそれはアイスだけではなく、マーガリンやキットカットのお菓子などにも通じていることを知った。熱帯雨林を失えば、地球温暖化が進み私たちにも影響がある。遠いと思っていたことがいつの間にか近くにいて、私もいつの間にか危機感を持つようになっていた。他にも、メディアリテラシーという言葉の意味を知った。報道されていることが本当のことなのか、国にとって都合のいい報道ではないのか疑ってニュースを見ることを学んだ。そして、色々な方面から物事をとらえることが大事なんだと知った。物事を色々な方面からとらえることで世界が広がり、意識が変わった。意識が変わりコンビニやスーパーで袋をもらうとき「袋を持ってくれば良かったな」と思うようになった。そういうことを考えられる自分に嬉しさを感じ、なんだか自分がとてもいいことをしているように思える。それがとても気持ちよかった。時々、「そんなちょっとしたことじゃ変わらない」とか「地球のためとか言って結局自分たちのためじゃん」という言葉を聞く。私は勉強をして、少しでも将来のために行動しようと心がけているのに意味がないと言われ悔しかった。でも、それと同時にちょっとした嬉しさを感じた。私は将来・世界のためという意識と考え方、世界を見る目を持っている、私はそういう目を持つ人になれた。この目を一人一人が持つことで一人一人の行動が変わり少しづつ世界の環境への取り組みや、貧困の対策などができていくのではないかと思う。だから、私はこれからもこの目を大切にしていきたいし、他の人へ広めていくことが大切だと思っている。
私は、この和光中学校でたくさんの目を持った。この目のおかげで私はたくさんの感情を持った。発見に嬉しくなったり、見る面が変わったり、自分から変えてみたり、今まで気付けなかったことに悲しくなったり、楽しくなったりした。世界が広がったことで自分がこれからどうしていきたいか、どうするべきなのかが見つかった。この3年間は、私にとって大切な時間です。


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