卒業生 スピーチ その3

卒業式で3年生が読んだ作文を紹介します。

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「和光中学校で得た力」 (3年生 女子)

私は3年間、和光中学校に通う中で、他の学校ではできないような特別な体験をし、多くのことを学びました。館山水泳合宿ではあきらめない大切さを学び、秋田学習旅行では食の大切さや、自分と向き合うことの重要さを学んだと思っています。
けれどもその中で最も心に残っているものは和光中学校での一つひとつの授業です。和光中学校の授業は先生が一方的に生徒に伝えたいことを伝えるのではなく、生徒同士で意見を交流し合うことを大切にしていると思いました。私はそのような意見交流の中で聴く力と話す力が養われたと感じています。しかし、それらは強制的につけられたのではなく自然と自分の実になったと思います。意見交流を一緒にしている仲間が、自分では考えもつかなかった興味深い意見を伝えてくれるので自然と耳を傾け、その意見と自分の意見を比較したり、他者の意見の良いところを見つけたりして、考えを深めていくことができました。また、そのように新鮮な意見を聴いていると、自然と自分の中に意見がわいてきてそれを他者に伝えようとしました。
しかし、自分の意見を他者に伝えることは、初めは難しく、自分の思っている意見を上手に言えませんでした。けれどもそのような意見交流を何度も繰り返しやっていくことで、だんだんと思った意見を伝えられるようになっていきました。
また、和光中学校では直接専門家から話を聴いたり、ネイティブアメリカンとの交流をしたり、など私達が実際に学んでいることを使っている人と交流したりする機会が多くありました。私が強く印象に残っているのは、2年生のときの英語を母国語とする人達との交流です。なかなか言いたいことが伝わらなかったり、思っていた発音と違う発音がいくつかあったりして言葉の壁というものを感じました。
しかし、今まであてもなく学んできたように思っていた英語を、人に伝えるという目的をもって使うことができ嬉しく思いました。このようなことを通して、学ぶことの先が、実際はどうなるのかということを、全身で感じることができました。
それによって「苦手」だと良くない印象を持っていた物事にも良い印象を持つことができたり、新たな見方を持つことができたりしたのでとても良い経験になったと思います。
加えて、そのような交流や大きな行事の後に感想や総括をよく書きました。自分の感じたことや思いを言葉にまとめて文章で表現することは難しく、時間がかかり、面倒なことだと思っていました。今でも大変だなと思うけれど、経験した物事に対して自分がどうだったのかを振り返って書くというのは、自分と対話することだと思います。自分と対話することで自分の考えや気持ちをよく知ることができたため何度も感想文を書く機会があったことは非常に良かったです。
 このように私は和光中学校の3年間を通して自分自身に聴く力や話す力、また書く力が以前よりついたと思います。そのため高校生、大学生、社会人と時を経てもこのような力を活かして過ごしていきたいです。また、いつになっても新たな力をつけようと努力することを忘れないようにしたいです。

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